突然の電話

しかし、この理想的なこの家に引越してきて2ケ月目のある晩、運命をかえる1本の電話がかかってきました。電話の相手は20代のころ働いてい会社の上司でフィリピンからでした。もう何年も会っていないのに何事かと思えば、なんと仕事のオファーでした。あまりにも唐突な話だったので、現実の事とは思えなかったのですが話を聞いていると本当の話で家族も連れてきてよいとのこと。

結婚以来6年間ビジネスの世界からかけ離れた生活を
している上に夫も小さな子供もいる。しかも理想的な家が手に入ったばかりだし、はじめは行くつもりはありませんでしたが、このオファーの1ヶ月後に東日本大震災が起きたのです。

毎日テレビ流れるニュースとインターネットで錯綜する情報に呆然としながら、
心の中で自分の生き方を自身に問い直していました。これまでの人生、意識しようがしまいが難しい道と楽な道があったら
難しい道を選択している私。今回また難しい選択が目の前に現れたのに、厳しい道を選ばずに守りに入ろうとしている
自分がいることに小さな違和感がありました。これまでの経験からどんなに大変な道でも、そこから新しい可能性が広がると知っていましたから。

でも、Pico Farmでの生活には満足していたし日
本でやりたいことがまだたくさんありました。しかも行かない選択の方が100万倍楽。夫に相談するも「あなたはどうしたい?」との回答。「できるわけないだろ」とか「行かないでくれ」とかいう答えが
夫から返ってこない事はわかっていましたが「あなたはどうしたい?
」というのは優しいようで実はとても厳しい。なぜならばその質問の回答者は私しかいないし、答えたら責任も生じてきます。

「行くな!」とか「行こう!」とか言ってくれるなら行って後悔したとしても責任が半減できるのに・・・夫婦といえども家族といえども個人と個人が集まってできた集団。結果家族と話し合って決めるにしても自分の考えを持った上で話し合うか否かでは大きな違いです。後で「あなたのせいで行けなかったのよ!」なんていうことも起きないし
健全な関係だと思います。だからと言って、もちろんひとりで決める訳ではないし夫のサポート無くしてこのマニラ行きは絶対になかったと思います。だいたい今まで大きな決断をするのは決して遅い方ではありませんでしが、今回は人生で一番考え抜きました。

そして数ヶ月考えた結果、
最後は自分の直感。「よく考え」て「直感で決める」とは矛盾しているようですが、よくよく良く考えると直感は冴えてきます。